この記事の概要
恐怖の始まりは、不満と劣等感から起こります。恐怖の感情を克服する術を得ると、自分の意識を肉体の一部から、他の部分へ移すことによって、不快な肉体の感覚の緊張を緩めることができます。多くの感情の一つをコントロールできれば、恐怖を克服できるようになるのです。
1. 恐怖は理想達成を阻む最大の障害
恐怖は、願望実現の妨害者であり、高い望みを達成できる自尊心を持った状態から、自尊心の低い状態に引きずり込もうとします。
この恐怖の破壊的な影響力は、身体だけではなく、心と頭脳にも与え、人生のあらゆる進歩と成功を阻害させるのです。
恐怖は目に見えません。存在を確認できません。さまざまな形の陰に隠れています。
暗い夜道、恐怖が沸き起こります。高いところに上ったとき、狭いところに閉じ込められたとき、夜一人ぼっちで部屋にいるとき、恐怖が忍び寄ります。
自然界に住む生き物にとって、自分を守るために、本能的な自己防衛を行い食べ物を獲得していました。彼らにとって、自然で単純な本能的なものだったので、抑圧的なものはありませんでした。ところが現代人は、抑圧により、本能が違った方向へ働いています。
2. 恐怖の反応
通常大きな危険が身に迫った場合、次の反応が起こります。
情緒的反応が肉体を震えさせる
この身震いにより、副腎ホルモンのアドレナリンを分泌させる
筋肉と神経とを同調させる
すぐに、行動に移ることができるように体が準備する
これが、自己防衛エネルギーのはけ口です。現代の非常に複雑になり過ぎた社会組織では、恐怖心は抑圧を受け、はけ口を失っています。
恐怖という反応はあるのですが、この感情を放出しようとする行動が起こらないのです。さらに法律がわたしたちを雁字搦(がんじがら)めにして抑圧された恐怖の中に閉じ込めてしまうのです。
3. 現代人が抱える恐怖
わたしたち現代人が抱える恐怖は、食べ物が無くなるような飢餓状態だけではなく、所有している不動産などの土地や建物、車、貴金属などの富を、無くしはしないかという恐れと、他人が自分に対してどのように思っているかという、恐怖心を持っています。
また次のような恐怖を持っています。
望むことを可能にできるかどうかの能力の恐怖
他人と接する恐怖
自分を表現する恐怖
人前で話す恐怖
その他諸々の恐怖を持っています。恐怖を感じた時には、身震いをしアドレナリンを血液中に流し、平常心を取り戻すのです。
今日の文明における生活では、正常な恐怖のエネルギーを吐き出す出口は、与えられていません。そのため、恐怖の分泌物である毒素は消費されず蓄積されることになるのです。
4. 恐怖から解放されるには
恐怖が生じる源に遡り恐怖から自由を得ることができる能力について:
恐怖に直面したとき、どのような情緒であろうと、克服するのに大切なことは、どのような種類の情緒であるのかを知ることです。
情緒は、体の太陽神経叢の少し下に現れます。頭は誤魔化せても、お腹は正直です。
自分の意識を肉体の一部から、他の部分へ移すことによって、不快な肉体の感覚の緊張を緩めることができます。どのような種類の恐怖がどのように生じたかを理解し克服できるのです。
5. 恐怖心の克服方法
恐怖心を克服するには、恐怖の根源にまで遡り調べます。その方法は次の通りです。
意識を恐怖の中心に表れている太陽神経叢から引き揚げ、頭部へ持ってくる
頭部に持ってきた恐怖の情緒を、建設的に思考をし、変換する
情緒に直面し、変換した後は、すべての否定的消極的な感情を細かく分析する
分析の結果、明らかな事実だけを見た後、湧き上がってきた感情のエネルギーを願望に変換する
どのような情緒であろうと、すべての感情をそのままにしておくと、劣等感に支配されます。そのような妄想に取りつかれてしまうと、人生の主人公の座から降ろされてしまいます。
感情という一つのものを一度コントロール出来たら、他のいろいろなものも、コントロールできるようになるのです。多くの感情の一つを、コントロールできさえすれば、他の感情についてもコントロールできるようになるのです。
6. 恐怖心に捕らえられた肉体の弛緩方法
血液に酸素を大量に供給する
完全に弛緩する(太陽神経叢は活力の貯蔵庫なので、心と肉体の緊張状態は、恐怖を育てる良い土壌となる。太陽神経叢が圧迫されると頭脳と肉体の各部分の重要な機能に、生命の活力が十分に供給されなくなってしまう)
恐怖の始まりは、不満と劣等感から起こります。生命力が充満している人は、心が活発に機能し、あらゆる状況に対応できる能力を持っています。
訓練 方法:
静かな暗い部屋に座る
目を閉じて意識を目と目との間の内部に集中する
自分自身のすべてが、この一転に集中しているように感じる
この状態を長く保持する
この集中点を喉の内部に移動し、しばらく保持する
次に太陽神経叢に持っていく
ここでしばらく保持する
太陽神経叢では、心臓が鼓動しているように脈動させる
すべて終わってから、弛緩して5分ほど完全に静止した状態にする
まとめ
恐怖は願望実現を阻害する
恐怖心のはけ口を見つける
恐怖から解放される方法
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